主夫という選択

最近スポーツクラブで仲良くなった友人と、初めて飲みに行くことになった。お互い、実は何も知らないので自己紹介から始まったのだが、自分の自己紹介はあっという間に終わってしまったのに対して、彼の自己紹介は長かった。彼は大学卒業後、外資系の証券会社でバリバリ働いていたそうだ。奥さんもそこで知り合ったバリバリのキャリアウーマン。しかし、数年前のリーマンショックで、彼だけ職場を解雇されたそうだ。奥さんは残り自分が解雇という現実にプライドがズタズタになり、鬱状態に陥ったそうだ。しばらくは仕事もせずに毎日寝てばかりで過ごしたそうだ。そんな彼に奥さんは愛想を尽かし、離婚を言い渡したそうだ。離婚されても仕方がないと思っていたので、離婚に応じ、離婚届にサインまでしていたところだったところで、奥さんの妊娠が発覚したそうだ。離婚も決まっているのにと奥さんは迷ったが、1人で産み育てていく決意をしていたそうだ。しかし彼は、妊娠と聞いて、離婚するのをやめてほしいと頼んだそうだ。色々と話し合い、結局奥さんが働き、彼が専業主婦をするという生活になったそうだ。最近ではママ友もできるほど主婦生活に慣れてきたそうだ。スポーツクラブは、奥さんが帰ってきて子供が寝た後の息抜きの場のようだ。