居酒屋のおばちゃんの相続話

近所の居酒屋のおばちゃんの話。数ヶ月前おばちゃんの旦那さんが亡くなったそうだ。心不全で突然だったそうだ。それでもおばちゃんは居酒屋を殆どやすむことなく営業していた。酒を飲みながらよく会社の愚痴をおばちゃんに聞いてもらうことが多いのだが、この前は珍しくおばちゃんが俺に愚痴をもらした。

おばちゃんの旦那さんは居酒屋を一緒にやっていたが、実は旦那さんは昔から足が悪かったので、お店に立つことはなかった。生活費はおばちゃんが稼いでいたのだ。しかし貯金は旦那様名義にして老後の資金をコツコツためていたのだ。

そして突然旦那さんが亡くなってしまったが、悲しむ暇もなくお店を開けて頑張っていた。そんなある日、旦那さんの元妻との子供二人から突然連絡がきたそうだ。会ったこともなかった二人の子供から「私たちには財産を貰う権利があるから、お父さんの財産をください」と言ってきたそうなのだ。驚いて言葉も出ずにその場は帰って貰ったそうだ。旦那様の財産といっても稼いだのはおばちゃんだ。しかも老後困らない様にと貯金したお金。それをまったく会ったことがない二人に取られてしまうというのだ。納得いくはずがない。「どうすればいいかなー。あのお金がなくなったら老後生きていけなくなっちゃうよ」とおばちゃんは言っていた。おばちゃんは弁護士に相談することも考えているとか。いつも毎日元気に頑張っているおばちゃん。財産が奪われないといいのだが・・・。