相続 友達の話
昨夜、大学時代の友達から電話があった。話の内容は深刻なものだった。
友達は同じ大学の同級生と結婚したが、三年の結婚生活を経て離婚。
子供はいなかった。その後9歳年上の男性と再婚し、幸せな新婚生活を送っていた。
旦那にトキメキがなくなっていた私は、ラブラブな新婚生活が羨ましかった(笑)購入したての新築のマンションにも遊びに行った。
それが…。突然の事故で旦那様が他界したのだ。
2年半ほどの短い結婚生活だった。
葬儀に参列し、その後のことが気になっていたが、こちらから連絡するのも気が引けていた。
そうしたら昨夜、友達から電話があったのだ。なんだか大変なことになっていた。
新築のマンション購入の際、旦那様の両親からお金の援助を受けたのだが、「息子への援助であって、あなたへの援助ではない。援助したお金を返して欲しい。」と言われたらしい。ずっと専業主婦だった友達に、たいした預金もなく、旦那様のご両親へ返金するには、マンションを売るしかないとのことだった。
「ひどいね。」と私が言うと「でも子供がいない場合、夫に万が一のことがあったら、遺産を相続する権利を持つのは妻だけではなく、夫の両親も含まれるの。夫名義のマンションにこの先住み続けるためには、夫の両親と相続問題を話し合わないとなんだけど」と沈んだ声で言った。
向こうの両親はかなり強硬姿勢らしい。旦那さんが亡くなってまだ日が浅いのに、こんな相続のトラブルが勃発するなんて。敏腕弁護士さんに相談してみたらとしか言えなかったが、どうか彼女にとって良い方向に話しが進みますようにと心底願った。
泥沼の相続争いなんて、ドラマや本の中での話だと思っていたから、身近に起こったことになんだか動揺してしまった。