虚偽の遺言書

相続に関する恐ろしい話を聞いた。友人の祖父はかなりの資産家だった。友人の父親は長男で、弟が1人、妹が2人の4人兄妹。祖母は数年前に亡くなっている。祖父の会社は父親が継いでおり、父の介護は母親がしていたそうだ。

しかしその祖父がつい最近亡くなってしまい、後日遺言書が出てきたのだが、その遺言書の内容が叔父に殆どの財産を相続させるような内容だったそうだ。誰もが祖父がそのような内容の遺言書を書くのはおかしいと思ったそうだ。なぜなら祖父の後継ぎは友人の父親である長男で、また祖父は亡くなる一年ほど前は痴呆が始まっていたからだ。また叔父は自分でも会社を経営しているが、どうもその会社が最近うまくいっていないようで、借金があるとか。叔父が借金返済のために痴呆のある祖父に遺言書を書かせたのではないかという疑惑が相続人の間で湧いてきたのだ。

被相続人が痴呆などで遺言書を書く能力がないにもかかわらず、騙して書かされた遺言は、本人が書いたものではなく効力はないそうだ。また、虚偽の遺言書を書かせた者は、遺言の偽造者として相続人資格を失うそうだ。

叔父は遺言書を書かせたことを否定しているが、現在弁護士に相談し事実確認をしているそうだ。